組立部品と単品加工部品の違い

組立部品は複数の部品で構成された部品です。そのため、1つの部品から構成される単品加工部品と違って、組立られる部品同士のサイズや穴の大きさ等を調整する必要があります。また、組立部品は部品の加工時間に加えて、組立の時間も要するため、生産リードタイムが長くかかってしまいます。加工方法や形状、各部品のサイズを統一化することで作業を単純化し、リードタイムの削減をはかる必要があります。
そして、部品点数が多くなればなるほど、組立後の精度を出すことが難しくなります。部品1点1点は公差内に入っていても、組み立てを行うとその累積公差が影響し、部品同士が干渉してしまうということが発生しかねません。このため、組立部品においては、生産現場からの設計段階からのサポートが求められます。完成後の強度をより丈夫にするためにも、設計方法を考慮していく必要があります。

 

さまざまな組立方法

ネジ締結
ネジ締結とは、ネジを使用して2個以上の部材を締結する方法です。締結の種類としては、ナット締結、小ネジ締結、セルフタップ締結などがあり、締結力を調整できること、必要に応じて分解できることが特徴としてあげられます。溶接加工と比べると強度の面で劣る部分がありますが、専門技術を要する必要が無いため、リードタイムの削減につながっていきます。

溶接
溶接加工とは、部品同士の接合部に熱又は圧力を加えて、部材を接合する方法です。大きく分けると、溶加材を加えて接合する融接法、加熱した金属を加圧して接合する圧接法、母材と違う素材を溶融して接合するロウ付法などがあります。締結法と比較した場合、強度面では溶接加工の方が勝りますが、技術者のスキルによる面も大きく、リードタイムが長くなる傾向があります。

 

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