機械部品においては、必要が無い箇所への厳しい公差は加工コストアップとなってしまいます。上図のようにシャフト全体に公差指定があると、加工に時間がかかり加工リードタイムの長期化につながってしまいます。また、検査時にも多くの箇所の寸法測定が必要になるため、検査時間も長くなってしまうため、全体の生産リードタイムも長くかかってしまいます。

　シャフトなどの嵌め合いが必要な機械加工品は、嵌め合い部分のみ公差を設けることで、加工時間と検査時間を短くすることができます。全体に公差指定をするのではなく、必要箇所のみに公差を適用することで工数圧縮となります。また、嵌め合いに必要以外の部分をヌスミ加工にすることで、組立作業性が向上するので機械加工コストも低減させることができます。